原価計算の方法が複数あるのはなぜ?【財務会計と管理会計の違い】

会計

会計は目的に応じて「財務会計」と「管理会計」の2種類に分類することができます。

それぞれの意味と目的について解説していきます。

財務会計と管理会計は目的が異なる

財務会計と管理会計はそれぞれ短い言葉で次のように表せます。

財務会計
外部の関係者に対して、過去の実績を報告するための会計

管理会計
内部の関係者が、将来に向かって意思決定をするための会計

対比すると、次のようになり目的が大きく異なります。

対象者
財務会計 → 外部の関係者に向けた会計
管理会計 → 内部の関係者に向けた会計

目的
財務会計 → 過去の実績を報告する会計
管理会計 → 未来の業績を見積もるための会計

それぞれがどのように利用されているのか、次の項から説明していきます。

財務会計の使われ方

財務会計は外部の関係者に向けた会計です。

財務会計を用いて作られた報告書は次のような機会に利用されます。

投資家がその会社に投資をするか判断をする
国がその会社に対していくら課税をするか判断をする

このように財務会計は、外部の関係者が会社同士を公平に比較する必要がある際に利用される会計です。法律で規定されている会計でもあります。

管理会計の使われ方

管理会計は内部の関係者に向けた会計です。

管理会計を使って得られた情報は、経営上の意思決定をするための材料となります。

外部の関係者に見せるものではないので、決まったルールはありません。事業の形態や目的に応じて、会社ごとに工夫すべき会計です。

財務会計と管理会計で異なる原価計算

これまで見てきたように財務会計と管理会計は目的や使われ方が大きく異なります。

このため、それぞれで計算方法が異なる場合あり、特に原価計算の分野では大きな違いがあります。

財務会計の世界では、原価計算は全部原価計算を前提に行っています。

全部原価計算はすべての製造原価を製品原価とする方法で1900年代に発明された原価計算手法です。

全部原価計算に対し、管理会計の世界では、製造原価の一部のみを製品原価とする部分原価計算の考え方がとられる場合があります。

部分原価計算の代表的なものとして、製造変動原価のみを製品原価とする直接原価計算が挙げられます。


原価計算の方法が変われば、計算される製造原価の結果も変わります。

必然的に売り上げ総利益や営業利益などの計算結果も変わることになります。

それぞれのコストを適切な費用に分類できる原価計算手法を用いて管理会計を行うことで、財務会計で得られる結果よりもより実態に近い結果を得ることができます。

この結果を経営上の判断や計画に用いることが管理会計の目的となります。

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